予期できないと考えるべし
1971年のニクソン・ショックを事前に予想できた人はいただろうか?恐らくほとんどいなかっただろう。米国は他国に事前通告なしに通貨政策を変更する国家である。その後、変動相場制に移行したことを考えると巧妙に検討された政策だったと思われる。現在の米国は窮地に立たされているのは間違いない。膨大な財政赤字に景気状況は最悪だし失業率も高止まりしそうで税収減は将来の国債の償還に懸念を思わせる。これまでの資金供給量は天文学的な数値を叩き出す。長期的なドルの下落は誰の目にも鮮明に映り始めた。今の米国はニッチもサッチもいかないのである。まさにニクソン・ショック当時の状況によく似ている。来年は大きなルールの変更なくして米国の繁栄はないようにも思える。私は今後起こりうることは常識的に考えてもほとんど予期できうるものではないと思い始めている。突然の金融政策変更など想定できないからだ。ただ一部の人間は知っているかもしれない。FRBの株主である欧米の大手金融機関達なら対処が可能だろう。不自然なドルの急騰の裏側にはなんらかの政策変更の意図があるのかもしれない。
- 関連記事
-
- このドル高は・・・ (2009/12/22)
- 為替の安定が不可欠だが・・・ (2009/12/21)
- 予期できないと考えるべし (2009/12/20)
- ドル高の理由は何処にある? (2009/12/19)
- ドルインデックスって・・・ (2009/12/17)
スポンサーサイト
ニクソンショックは第二次大戦の終結した日、8月15日、日曜日の朝の発表でしたが、これは休日に発表することで1日だけにせよ、冷静になってもらう時間を与えたとも言われています。来年の7月4日の独立記念日も日曜日です。大統領からメッセージがあると事前に知らされても、別段不思議に思う人はたぶんいないと思います。
仮にそうなるとしても当然中国にだけは事前連絡があるでしょうから、中国株、特に金融、ゴールド関連が異様な動きをしたら注意しておいても損にはならないと思います。