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JPモルガンの価格操作

米連邦エネルギー規制委員会(FECR)はJPモルガンが2010年9月から11年6月までカリフォルニア州と中西部の電力市場で価格操作を行い、送電系統運用者から数千万ドルの過剰な支払いを得ていたとする暫定的な調査結果を発表した。FECRは違反容疑通知書でJPモルガンのトレーディング部門が8件の操作に関与したと暫定的に判断したと説明した。JPモルガンは約4億ドル(約392億円)の民事制裁金などの支払いに同意している。

JPモルガンの商品現物取引事業からの撤退にはこういった背景があるからだと思われるが、少し前であればこの形で結論が出ることはなかっただろう。実際、JPモルガンは金価格操作でも訴えられているが、なんの咎めもなかった。だが、こうした一件が引き金となって疑わしい取引からは撤退していく可能性も考えられよう。金先物相場から彼ら投資銀行が撤退したらどうなるか?ショートの大半が消えることになる。まあ、現実にはそう上手くいくとは思えないが・・・。
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コマツと日立建機の営業減益は・・・

コマツと日立建機が発表した4~6月期業績はいずれも鉱山機械の低迷が響きそろって営業減益となった。一方で中国市場は底打ち感がみられ、低水準ながら当初の想定よりも建機需要が改善してきたという。減益の最大の要因は鉱山機械の需要に回復が見られないこと。資源価格の下落や石炭需要の減速で鉱山事業者が設備投資を削減し、利益率の高い鉱山機械の販売が新興国で苦戦している。受注済みの機械も納期の延期を要請され売り上げが立ちにくい状況だという。

明らかに商品価格の下落が尾を引いている感じだ。リオ・ティントはオーストラリアのノースパークス銅山の権益の80%を洛陽欒川モリブデン集団(チャイナ・モリブデン)に8億2000万ドルで売却することで合意した。コストと債務の削減が狙い。鉱山会社は商品価格下落による収益減少のため資産整理を始めている。先行投資削減に伴う鉱山機械需要の減退が見て取れる。

JPモルガンの商品現物取引からの撤退は・・・

JPモルガンは商品現物取引事業から撤退すると発表した。銀行の商品現物事業に対する規制を強化するよう圧力が強まっていることが背景のようだ。JPモルガンの商品現物取引事業として金属専用の倉庫事業を展開する子会社のヘンリー・バスを保有している。撤退にあたり、関連部門の「売却、分社化、戦略的提携」を模索する。デリバティブなどの金融商品や貴金属関連事業などは継続する。FRBは商業銀行に商品現物の取引を許可した2003年の決定を見直していることを明らかにしている。

これは何を意味しているのか?少なくとも金属の在庫を持つ必要はなくなりそうだが、完全にデリバティブに特化するということか?そのため旨みの少ない事業からの離脱を意味するのか?となると他の銀行も追随してくる可能性は高いと言える。あまりよろしくない動きのようにも見えてくる。

先週の金価格

7月    London   NY(COMEX)
22日   1327.00   1335.20
23日   1333.50   1347.70
24日   1335.00   1321.60
25日   1326.00   1334.10
26日   1327.75   1333.80

*1300ドルが定着して落ち着いた感じか?そんなに力強くはない。インド情勢がふらついているのと米金融緩和縮小に対する見方が定まらないのが原因か?金ETFはどこまで行ったら止まるのだろうか?

*金ETF残高1271.97トン(7/28現在)exchange-traded gold securities

金密輸が増えてきたインド

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インド準備銀行(RBI)は経常赤字拡大抑制に向け金の輸入規制を再度強化している。そのためここ最近輸入税が急激に増加している。正直、経常赤字拡大の原因はインドルピーの下落に負うところが大きいと思うが、それを金輸入に置き換えるとは理解に苦しむ。正常な経済活動を抑制しているわけだから、金密輸が急上昇しているらしい。2013年Q2ですでに32件の逮捕者が出ている。この問題なかなか難しいようだ。

消えたゴールドは何処へ

JPM Eligible Gold 7_19_0_convert_20130727083454

いよいよブリオンバンクの金在庫が底を尽きかけているようだ。いったい何処へ行ってしまったのか?これでもう貸出はほとんど出来なくなる。金在庫の動きに変調が起こり始めたのはゴールドが調整に入り始めた頃に一致する。これは恐らく偶然ではない。そして貸し出されたゴールドは売却されてもう戻っては来ないだろう。問題は今それがどこにあるのかである。

まだ売りが強いですね

昨夜は会社の新人歓迎会のため帰ったのが1:00を回ってました。今日はまだ眠い。歳をとると体に堪えるね。昨日は売りが強かったようですね。しかし、しっかり戻したのも立派か。戻しが時間外というパターンは最近よく見られますね。ちょっとしたニュースで上がったり下がったり煽られるのは良くないのは分かっているが、こう毎回毎回見せられると慣れてきてしまう。

やや頭打ち感が出てきたな

ほどほどのところで落ち着くのではと思ったが、もう頭打ち感が出てきたな。ちょっと早いかなとも思うが、出来ればグダグダしながら人知れずにセリ上がって行って欲しい。うだるようなこの暑い夏にサマーラリーと行きたいところだ。現実はそう簡単ではないが、少しでも快適に過ごしたくなるような灼熱の夏だね。

割れる見方

金相場の今後の予想は大きく割れている。ブローカーは総じて弱気な感じがする。インドの金輸入制限が大きく横たわる。逆にゴールドバグと呼ばれる人たちは総じて強気の姿勢を取る。よって金価格予想も驚く程高い。まあ、確かにこういう時に何らかのきっかけがあれば弾け上がることは考えられる。しかし、私はこの時期にインド政府が強硬に金輸入制限をかけてきたのは偶然ではないと見ている。何らかの圧力がかかっているものと思う。現在、金現物(しかも大量な量だろう)を必要としている奴が存在するのだと思われる。当たってると思うかね?

どこまで戻すかだが・・・

反転してきたゴールドはどこまで戻すだろう?戻してはいるんだが、イマイチ力強さは感じていない。金鉱株も戻し始めているんだが、実はショートはそんなに減っていなかったりする。誰が買っているんだろうか?どうも戻し方が怪しく見えてしまう。暴落することはないと思うが、この感じだとほどほどのところで止まる可能性が強いと思う。

唐突に1300ドルを回復したが・・・

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気がつけば1300ドルを回復していた。いきなり時間外で上げていたようだ。その後は横ばいで香港時間に上げかけたが落ち着いた。やや機械的感があるな。しかし、1300ドルを超えてNY時間にリレー出来たのは良かったかもしれない。今晩、ショートカバーが大きく起こることを期待しよう。

米地方自治体は救済されない

デトロイトの破綻は分かっていたとは言え、衝撃度は大きかった。州が見放したというのも話題になっているようだが、州にも余力がないとも言える。そこで地方債の保有主体について調べてみた。なんと個人が最も多いようだ。その次が投資信託で大半が個人投資家によるものになるみたいだ。いわゆる銀行は少ない。これを見て思ったのは債権者保護はないなと思った。要するに大きすぎて潰せない理論が働いてFRBが地方債を買い取ってくれることはまずない。となると自治体は誰も助けないのではないかということ。表面化してきたものはすべて破綻するかもしれない。なるほど地方債が一気に格下げされるのは理解できる。明らかに危ない。

先週の金価格

7月    London   NY(COMEX)
15日   1284.75   1283.20
16日   1291.50   1291.50
17日   1297.25   1274.60
18日   1283.25   1283.00
19日   1295.75   1296.70

*1300ドル突破目前だが、何故か勢いがイマイチだ。原油には元気よく資金が流れているが、ゴールドはやや控えめ。金ETFの逆噴射はまだ続く。金ETFは何らかの役割があると思われる。

*金ETF残高1276.96トン(7/21現在)exchange-traded gold securities

上海金取引所の主要メンバー

Shanghai Gold Market
% proportion of top ten active members in total gold trading
Bank of China               21.78
ICBC Personal               13.23
ICBC                     6.32
China Gold                  6.32
Agricultural Bank of China         5.92
Construction Bank             5.59
Shanghai Pudong Development Bank  4.98
Societe Generale personal        4.12
Shandong Mining               3.54
Minsheng Bank                3.32
Bank of Communications         3.03
Bank of Shanghai              2.93
Zhaojin Group                2.70
Individual                   1.58
ANZ                      1.32
Industrial Personal             1.26
Shanghai Banking              1.14
Zijin Mining                  1.13

上海金取引所の主要メンバーをリストアップしてみた。中国銀行と中国工商銀行はダントツだ。続いて中国黄金、農業銀行、建設銀行と大半は中国の銀行である。おやっと思うのはソシエテ・ジェネラルとANZが紛れ込んでいるところか。だが、この2行は今年に入ってからはトップ10からは消えているらしい。米銀がペーパーゴールドをショートしまくっているのとは逆で中国の銀行は元引きしまくっている構図だ。

デトロイトは連鎖するか?

デフォルトを選択した市長は英断だったと思うが、これで忘れかけていた米国内部に潜む危機が表面化した。デトロイトは前から危ないと言われていたが、ついに力尽きた。ギリシャの例を見ても分かるように現在は金融中心社会であるため、まず銀行が保護される。その為、デフォルトさせてくれない。結果的に国民は蛇の生殺し状態に陥る。今回のデトロイトのデフォルトが呼び水となって潜在的にくすぶっていたものが吹き出してくる可能性があるのではないか?先の見通しが立たないのであればデフォルトした方が経済の立ち直りが早いのは言うまでもない。それは米国自身にも言えることではあるが・・・。

デトロイトの破綻は何を暗示する

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ここでデトロイト破綻のニュースが入ってくるとは思わなかった。米国の景気が良くなってくるかのような指標も出てきているが、どうも光と影が交互に見え隠れしているようだ。負債総額1兆8000億円はケタ違いの規模である。自動車の街デトロイトはGMやクライスラーの破綻からおかしくなっていたと言う。その後、タタ・グループが新たな工場を作り雇用を行ったが不況の最中にも関わらず人材が集まらなかったらしい。なぜかと言うと持ち家を売れなくて引越しができないためデトロイトまで来れないということだった。人の流動性が失われていたのだ。すでに構造的な問題になっていてただ死を待つのみという街が他にもあるのだろう。病巣は根深い。

ショートは閉じることが出来るのか?

物凄い勢いで積み上げられた金ショートだが、これではあまりに恐ろしすぎて個人投資家はなかなかロング出来ない。現実問題として現物は強い。そうなると現在のショートポジションは閉じることが難しくなってくる。昔も似たようなことがあった。ブリオンバンクの金ショートを閉じさせるためにある国の金準備が使われたという憶測が流れたことがあった。今度は金鉱山会社を巻き込んで金ショートから抜け出すことを考えたのだろうか?となると中央銀行でゴールドを売る考えのある国が存在しないことを意味する。この状態であれば間違いなく供給は減る。ヘッジするよりも採掘を一時停止したほうがリスクははるかに低い。GOFOのマイナス化は異常事態を示している。今何が起こっているのか冷静に判断するべきだろう。

ヘッジは再開されるか?

金鉱山会社が再び金デリバティブに手を染めると言われ始めた。ペトロパブロフスクやオシアナゴールドはもう始めていると言う。元々金下落リスクをヘッジするためにバリックが開発したものだが、今回は業界最大手ではなく地味なところが始めたな。過去の歴史を紐解くと弱小で資金繰りに困っている鉱山会社がブリオンバンクに勧められて始めるケースが多い。本来は最大手が導入するのを見計らってから動くべきだと思われる。だが、このニュースは大衆誘導するには最適の話題であるのは事実だ。

蟻地獄から抜け出せるのか?

米国債の投資家心理指(JPモルガン調査)が出ているが、非常に面白いね。すっかり強気になっている。金融緩和の縮小が遠のいたと判断したようだ。先月は最悪で売り判断が強かったのが分かる。なるほど金利が上昇するわけだが、国債も完全に金融緩和相場になっている。これではどうやって抜け出すのか見えてこない。普通のやり方では正常な状態に戻すのが難しいことが分かる。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MQ11C91A74E801.html

石見銀山に行ってきました

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今日は朝から石見銀山に行ってきました。しかし、大雨に降られ大変なことに。まさにゲリラ豪雨に見舞われ大雨注意報が出る始末。しかもかなり限局された地域でのみ起こっていたらしい。午後からは止んでくれたので無事に観光は出来たが、散々な1日だった。だが、世界遺産石見銀山に触れることができて本当に良かった。これも広島にこれたおかげと感謝したい。

上海プレミアムは解消されるか?

shanghai premium

異常なまでに拡大した上海プレミアムは解消に向かうだろうか?さすがにこの格差は異常ですよね?一つのシグナルとして捉えても良いとは思うが・・・。

http://www.silverbearcafe.com/private/07.13/faultlines.html

まさかドイツ返還用の・・・

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4月から始まった金大虐殺には理由があると考えている。なぜ理由もなくゴールドが下げたのか?なぜQE3にゴールドは反応しないのか?なぜ過去最大の金ショートが積み上がっているのか?なぜCOMEXやJPモルガンなどのブリオンバンクの金在庫が急激に減少しているのか?一つの仮説を立ててみた。去年の暮れから騒がれていたニュースがある。米国からのドイツの金地金引き揚げ問題である。米国は非常に困った。ドイツの金準備のうちの45%(1536トン)が米国フォートノックスにあるはずだが、もしなくなっていたとしたらかき集めるしかない。米国は返還に7年間かかると言っているが明らかに怪しい。これだけのゴールドをかき集めるとゴールドは暴騰してしまう。そこで国策として匠に金ショートを仕掛けて安値でかき集めることにした。そう言った背景下で中国にあれだけ買われるとさすがに困る。インドはなんとか止めたい。取りあえずCOMEXは止められた。しかし、ショート残はかなりある。果たしてどれだけ集まったのか・・・。非常に際どい状況と言える。

先週の金価格

7月   London   NY(COMEX)
8日   1235.25   1237.30
9日   1255.50   1250.70
10日   1256.00   1262.90
11日   1285.00   1285.60
12日   1279.75   1284.80

*よく見ると10日の時間外に大きく上げてたんですね。あとは香港時間に一瞬1300ドルに触れています。好調な1週間ではあったが、先月の落ち方を取り戻すような強さではない。ダウに比べると明らかに地味である。

*金ETF残高1283.45トン(7/14現在)exchange-traded gold securities

バリックが買収される?

業界最大手のバリック・ゴールドが買収されるという噂が出ている。金鉱株の株価は冴えない状態が続いているが、バリックの株価も15ドル前後とありえないレベルである。資金力のあるところなら買収は可能である。バリックの資産価値を考えれば格安の値段まで落ちている。元々海外鉱山の買収に積極的な中国が動き出す可能性はある。だが、ことバリックということになると業界の象徴的企業なだけに妨害も考えられるが・・・。

http://www.kitco.com/ind/Wilcox/2013-07-12-China-to-Buy-Barrick-Gold-Gold-Miners-Weekly-Recap.html

今回は来ると思うかね?

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歴史的に振り返ってみるとGOFOがマイナス転換したあとは金価格は底打ちして大きく上昇相場に移行する。今回も同じことが起こると想定して良いのだろうか?もちろん、ここはゴールドバグのサイトであるからYesになるが・・・。

ゴールドとドルの関連性は・・・

USDX vs gold weekly

ゴールドとドルは逆相関の関係にあるとよく言われているが、最近は動きが滅茶苦茶になってきている。現在は相関がないとの判定のようだ。綺麗に動かないのは何らかの制御が掛かっているからか?

なぜここまでショートが積み上がったのか?

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2008年の金大暴落の時と比べても比較にならないようなショートの山のようなポジションに絶句する。なぜここまで積み上がったのか?なぜショートスクィーズは起こらないのか?市場では不思議なことがよく起こる。今日はバーナンキの一言で大きく上げたが、あまりにも敏感に反応しすぎる。しかし、あのまま1300ドルを突破した状態でNY時間に突入したら面白かったのにね。ちょっと残念だ。だが、今日の動きできっかけさえあれば恐ろしいことになることはよくわかった。

これでもペーパーゴールドが強いのか

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昨日、GOFOがマイナスに振れていたのは現物の需要が多すぎて現物不足になったためではなかろうか?すでに上海で取引されている月均の現物ゴールド量は月均金生産量に追いついている。現物不足が起こっていても不思議はない。確かに力ずくでもインドの需要を止めなければならないのがよくわかる。よく出来た背景だ。そろそろ実態が見えてくるんじゃないかな。これはGold Warsである。

GOFOマイナスの歴史

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昨日コメント欄で話題になったGOFOがマイナスに振れているという話、一応データとして出ていたので記載しておきます。リーマンショックの時もマイナス転換していたらしい。2011年11月のAIG救済の時ですね。あとはコメントにあったワシントン合意の時です。2001年はちょっと不明だが金価格が本格的に上向きだした頃か?いずれにしても金価格上昇の狼煙のようになっているのは確かのようです。

ゴールドは戦略的に動いている

ロイターが伝えるところによると南アフリカの金鉱山の60%は現在不採算の状況にあるという。第2四半期の業績警告も出始めている。今回金価格下落の真の目的はどこにあるのだろうか?米国は戦略的に原油をコントロールしてきたと考えている。1980年代の10ドル台の原油価格は旧ソ連には厳しかった。ソ連崩壊の要因の一つとして低く抑えられた原油価格は効いていると思う。現在のロシアも乱高下する原油価格には苦労している。147ドルからの4分の1への急落はかなり堪えたと思う。ならば今回の金下落をなんと捉えるべきか?