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ドルの罠

バーナンキFRB議長は人民元とドルの実質的ペッグ制を維持する限り中国は米国の資産を買い続ける可能性が高いと言っているが、私もその通りだと思う。これこそがドルの罠で中国は身動きできない状態となっている。しかし、この高飛車な発言がどこまで出来るのかは誰にも分からない。ここで言う米国の資産とは米国債のことであるが、中国が人民元のドルとのペッグを解除すると当然人民元は上昇を始める。それが中国の輸出競争力を奪い成長にブレーキを掛ける。世界の成長エンジンの1つである中国にブレーキが掛かると世界経済に与える影響も大きいと言える。だが問題は中国よりも米国にある。中国が米国債の購入を止めると対米証券投資が大幅に減少しマネーフローがマイナスになるかもしれない。その状態が続くと貧血状態となり米経済は壊死してしまう。膨大な財政赤字と貿易赤字を抱える米国にとってはこれが致命的となる。まさに睨み合いの状態であるが徐々にドル安に持っていくと同時に人民元を少しずつ切り上げていくしかない。その間に米国は債務を縮小し、中国は内需の拡大をしなければならないが現在は両者とも身動きが取れないまま時間だけが過ぎていく。そうしている間にも米国の債務は増加して行き、中国国内はインフレ化の兆候を見せる。この状態の中で起こったリーマン・ショックは本当に効いた。また同じような事が起こったら耐えられるかどうか分からない。その前に中国はいろいろ対策しているが、果たしてどこまで効果があるのかも分からない。すべてにおいて時間が足りないのだ。
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