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早過ぎる金上昇、970ドルとは!

昨夜金相場は970ドルを突破していたようだが、上昇が加速してきた。FRBの対応が景気に向けられたことから利下げを織り込み始めて一気に商品市場に資金がシフトされ始めたといえる。景気が減速し始めているのに原油がこんなに上げるのはおかしいと思うが、大半の商品が強い展開となっている。ゴールドも例に漏れず一時970ドルを突破するなど1000ドルが目前と迫ってきた。

更なる利下げの見込みからドルが前面的に売られ相対的にドルで決済取引される商品が急騰するのは当然といえるが、ドル円も急速に円高に振れ始めており危機感を感じる。この流れは株式市場にとってはマイナスである。香港市場も頭を完全に抑えられる可能性が高いと思われるが、問題はどの時点で金鉱株が見直され始めるかということである。今度、紫金に火がついたときは15.00HKDでは収まらないだろう。
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米景気回復を優先する

どうやらアメリカはインフレよりも景気回復を優先するらしい。するとさらに大幅な利下げを行うことになるが、そのためドルは最安値を更新したのかな。それにかわりゴールドはまたもや急騰最高値を更新している。通常取引開始前の時間外取引では一時、967.70ドルを付けていた。

2007年にはインフレ加速にもかかわらずFOMCがリセッション回避を目指し一連の利下げを実施するなか、金相場は31%上昇した。今年もこの流れは変わらないだろう。

商品調査会社ロジック・アドバイザーズのパートナー、ウィリアム・オニール氏は「米経済への懸念が深刻になる一方、インフレの脅威が存在することも明らかだ」と指摘。「経済はスタグフレーションに陥っており、そのために市場参加者は金や銀といった代替資産に集まっている」と述べている。

すでに金価格は3月FOMCでの0.5%利下げを織り込んだ動きを見せていると思われる。さて、1000ドル到達が秒読みとなり始めてきた。Xdayは3月の何時だろうか?

一つの集団が形成されつつある

このブログも月日が経つにつれ一つの形が出来つつあるようだ。金鉱株という特殊な分野に特化した投資スタイルを採りながらブログを続けてきたが、そこに集まってくる人も随分と増えてきた。また、コメントしてくれる人も多くなりとても満足しています。ディスカッションの場としてはリンクについているゴジラの掲示板も利用していきたいと考えていますので問題提起等必要に応じてこちらへの書き込みもよろしくお願いいたします。

騒がしい1日だったようだが・・・

IMF金売却の件であるが、400トン程度の売却を提案しているようである。金売却を市場で行うのか、市場外で行うのかについては決定されていない。市場で売却される場合は金鉱山会社の格好のヘッジ戻しの好機となるだろう。

今日は紫金のほうにもニュースがあったようで環境基準を満たしていない企業のブラックリストに載っているとかで資金調達に問題が生じる可能性があるということで売られた。A株上場にも影響が出る模様。

北京五輪を控えて環境対策は必須であるが、そもそも鉱山会社は環境に物凄く悪い業種で環境破壊そのものである。今の中国の環境基準がどの程度のものか分からないが、何とかしろと言われてすぐに出来るものではないし、技術的にもまだまだだと思う。

恐らくほとんどの企業が基準には達していないと思われる。しかし、ある程度の号令はかけざるを得ないのだろう。大手企業が環境整備に入力するとなれば中小企業も対策せざるを得なくなる。その効果は大きいと思う。紫金鉱業には重大な影響は及ぼさないと判断するが・・・。

再びIMFの金売却ニュースで下げるゴールド

どうも上がっていこうとするとニュースで下げられてるような気がするな。今回のニュースはアメリカがIMF金売却を認めるというもの。メディアがコントロールされているような感じを受ける。その影で金ETFが大量に買われているが、これは投機筋なのか年金基金なのか分からない。非常に怪しい動きである。

*金ETF残高793.29トン+59.93トン(2/26現在)

金価格の適正水準は?

金価格も随分上がってきたけれども、いったい適正水準とはいくらなのだろうか?私は金価格に適正水準なんてないと思っているが、つまり物価なんてのはあってないようなもので需給関係とインフレかデフレかなどの状況でいくらでも変わってしまう。だから金価格もいくらが適正か?なんてのはよく分からないのだ。

いろんな見方があるようだが、すでに金価格には天井感があるというものもある。インドの需要急減の話や米利下げが一巡すると今度は利上げに転換するなど。ニュースに振り回されないようにしなければいけない。私は金の需給関係は基本的に逼迫すると思っている。南アフリカの生産量はさらに減少するだろうし、需要は中国や中東諸国の増加、金ETFなどの投資需要などの増加により逼迫するだろう。

あと問題になるのはインフレかデフレか?またはスタグフレーションなのか?ということなのだ。この問題は大きい。今日見たニュースで面白いのがあった。それぞれの場合の金価格予想である。ちょっと書いてみよう。

1.デフレーションの場合
1000~1500ドル、デフレは今の状況からは考えられないのでパス。

2.スタグフレーションの場合
10000ドル、ちょっと信じがたいが平気でこういった予想してくるところに興味がある。

3.強いインフレーションの場合
20000~50000ドル、もはや地球外生物の意見と言える。

筆者の最終意見は2のスタグフレーションで10000ドルの金価格は2015~2020年の目標価格だそうです。これなら可能性はあるかな。

http://www.gold-eagle.com/editorials_08/petrov022308.html

*金ETF残高785.00トン+59.93トン(2/25現在)

ブラックロックの動きは?

ブラックロックのゴールド・ファンドの動きを見ると短い間にかなり動いているのが分かる。1月29日時点と2月15日時点の銘柄配分を見てみよう。

ブラックロック・ゴールド・ファンド(1月29日)
1.リヒール・ゴールド オーストラリア 5.1%
2.センテラ・ゴールド カナダ 4.7%
3.紫金鉱業 中国 4.7%
4.キンロス・ゴールド カナダ 4.3%
5.ゴールドフィールズ ADR 南アフリカ 4.2%
6.ニュークレスト・マイニング オーストラリア 4.1%
7.インパラ・プラチナ 南アフリカ 4.0%
8.アラモス・ゴールド カナダ 4.0%
9.バリックゴールド カナダ 3.9%
10.ゴールドコープ カナダ 3.7%

ブラックロック・ゴールド・ファンド(2月15日)
1.バリック・ゴールド カナダ 5.9%
2.ニュークレスト・マイニング オーストラリア 5.4%
3.リヒール・ゴールド オーストラリア 5.0%
4.ブエナベンチュラ ペルー 4.8%
5.キンロス・ゴールド カナダ 4.7%
6.ニューモント・マイニング アメリカ 4.7%
7.ランドゴールド・リソーシス イギリス 4.2%
8.セントバーバラ オーストラリア 4.0%
9.ゴールドコープ カナダ 3.4%
10.センテラ・ゴールド カナダ 3.4%

紫金鉱業はトップ10から外れています。国別配分で中国が3%になっていますから恐らく2.9%ぐらいになっていると思います。配分が目まぐるしく変わっているのが分かりますね。

サブプライム星団の嵐

時に西暦2007年8月、地球はサブプライム帝国からのサブプライム爆弾による無差別な世界経済破壊攻撃を受け、世界不況突入の危機にさらされていた。この危機をいち早く察知したアルカディア号のゴジラ艦長はサブプライム除去装置「ゴールド」を手に入れるため14万8000光年の彼方、惑星ミリオネアを目指して大航海の旅に出ていた。航海は順調に進んでいたが、巨大なサブプライム星団の手前でサブプライムの嵐に遇い4ヶ月近くも立ち往生していた。

隊員A「艦長どうします?もう4ヶ月近くも足止めをくらっています。いっそのこと迂回してはいかがでしょう?」

ゴジラ艦長「この巨大なサブプライム星団を迂回するとなると相当な時間がかかる。私はこのサブプライムの嵐の向こうにはサブプライム星団を抜けられる海峡が存在すると予想している。そこを抜けるために今はチャンスを待っているのだ。もう少し辛抱してはくれないか。」

隊員B「未確認飛行物体確認・・・。サブプライム爆弾です。合計6発、地球へ向けて飛んでいきます。」

ゴジラ艦長「もう我々の力ではあれを止めることはできない。一刻も早く惑星ミリオネアへ到着しなければ・・・。」

隊員C「艦長、ゴールド羅針盤が光っています。どうしたんでしょう。」

隊員D「艦長、通信をキャッチしました。何者かが発進しています。」

ゴジラ艦長「よし、音声を出せ。」

ゴールディア「私は惑星ミリオネアのゴールディア。私はあなた達が地球を飛び立つところからずっと見守り続けてきました。私はあなた達の勇気と決断と行動に期待しています。さあ、ゴールド羅針盤の示す方向にアルカディア号を進めてください。そこにサブプライム海峡があります。私は惑星ミリオネアのゴールディア・・・。」

ゴジラ艦長「ありがとう、ゴールディア・・・。」

ゴジラ艦長「アルカディア号、発進準備。」

隊員B「後方15宇宙キロ未確認飛行物体多数確認・・・。サブプライム艦隊です。」

隊員A「艦長、どうしますか?」

ゴジラ艦長「うろたえるな。今はサブプライム海峡を突破することに専念する。敵は無視しろ。どうせサブプライムの嵐に入るとレーダーは使えない。心配するな。アルカディア号、ゴールド羅針盤の方向に向けて発進。」

時に西暦2008年2月、ゴジラ艦長率いるアルカディア号はサブプライム海峡に突入していった。果たしてアルカディア号の運命やいかに。

今週もまだ・・・

今週もまだ雲行きは悪そうだな。A株の状況といいNYダウの状況といい良くはない。個別要因で買われる銘柄のみであとは下げそうな感じ。私はH株指数はこの間の安値以下はないと思っているが、自信があるわけではない。下げ始めてからもう4ヶ月が経とうとしている。下落相場というのは本当に長く感じる。大変かもしれないがもう一踏ん張りだな。

先週の金価格

2月   London  NY(COMEX)
18日  903.25   
19日  924.00   929.80
20日  920.00   937.80
21日  945.00   949.20
22日  943.00   947.80

*NY(COMEX)は4月限ですが、おおよそ940ドル前後の値固めに入ったと見られる。950ドルレベルを越えるといよいよ1000ドルが見えてくるのか?そう遠くない将来紫金の株価にも影響が出始めてもおかしくないと思う。

下がらない原油価格

【商品】
NY原油先物4月限(WTI)(終値)
*1バレル=98.81(+0.58 +0.59%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
*1オンス=947.80(-1.40 -0.15%)

今週は米景気減速懸念と共に一旦下げていくと思われていた原油であるが、それどころか再び1バレル100ドルを越えてしまい驚きを与えた。米国の原油在庫も高まってきており、下げ始めてもおかしくはないが、投機筋の買いポジションは相変わらず大きい。今後の予測も分かれており標準シナリオ、高価格シナリオ、低価格シナリオと3つある。要するによく分からないと言うことである。本当にエコノミストの予想はあてにならない。

私はこのまま株式市場が反転を見せないようだと原油価格が高止まりし続ける可能性は高いように思う。それだけマネーがダブついているということであろう。ゴールドの動きを見てもそうであるが、さらに上値を窺う可能性が出てきたと思う。950ドルレベルの値固めが終われば1000ドルを目指して行きそうな感がある。

銅価格9000ドル説

銅価格が元気よく跳ばしている。昨日のLMEでは銅3カ月先物が8425ドルで取引を終えた。去年2度跳ね返された8300ドル水準を突破した。中国での大雪に伴う発電停止で銅製錬が低下し供給が減少していることが最も大きな要因である。

金融市場の混乱とドル安傾向から、米系・欧州系の年金のほか、オイルマネー、SWF、富裕層の資金を運用するアクティブ型ヘッジファンドのマネーが銅先物市場にも流入した。米景気減速を睨みながらマネーは商品に流れ込む。年後半に米景気が持ち直せば、再び需給要因から上値を目指す展開となり、年内に9000ドルまで上昇する可能性があるという。

この説が正しいとなると原油もそれほど下げていかないことになるが、どうなんだろうか。原油価格がそれなりのセンで高止まりするのはかなり景気に影響すると思うが、結局マネーの行き場がないということなのだろう。かくして商品バブルは続く。

推薦図書のご紹介

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「メタル・ウォーズ」 谷口正次著 東洋経済新報社 1700円

今、世界で繰り広げられている資源争奪戦、特にメタル・ウォーズについて書き下ろした一冊。著者は資源・環境ジャーナリストで講演・執筆活動を行っている。この本では爆食中国の世界への影響や世界戦略を解説している。また、中国の動きに恐れるメタル資源メジャーの世界戦略など勉強したい人にはお薦めの本である。

ロケットは落ちる

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金価格は現在ロケットのように暴騰中。米GDP0.5%下方修正が効いたのか恐ろしい勢いで上げている。年金基金は静観の構えか?垂直に上がったロケットはいずれ失速する。出来ればのんびり上がって欲しいものである。

NYダウと金価格

面白い記事を見かけた。NYダウと金価格についての内容なのだが。足立真一のTriton Blogというサイトがある。1982年の石油ショックのころ金1オンスでダウ平均が買えたらしいが、今のダウ平均は12300ドルだから金が13.2オンスなければ買うことが出来ない。NYダウは26年でここまで上昇してきたが、今では金はダウ平均の13分の1の価値しかない。管理通貨制度の下では1オンスでダウ平均が買えるようになるとは思えないが、そうでなければ金価格が10倍になったとしても不思議なことではないのだ。面白い見方があるものだ。

http://adachi.blogzine.jp/tritonblog/

荒れ狂う商品

【商品】
NY原油先物3月限(WTI)(終値)
*1バレル=100.01(+4.51 +4.72%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
*1オンス=929.80(+23.70 +2.62%)

昨夜の商品の動きは凄かった。再び原油は100ドルを越えるなど荒れ狂う相場であった。米景気減速どこ吹く風で原油はガンガン買われているが、大丈夫なのだろうか?それともよっぽど買うものが無いのか。ゴールドもつられて買われているが、金ETFの動きはなく投機的な資金の可能性が高くボラティリティは大きくなるだろう。

銅価格の動きが意味するものは?

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ここ最近銅価格は割りと堅調に推移していると言える。それに対し銅在庫も減少傾向を示している。銅在庫や銅価格は景気の先行指標の一つともいえるが、米景気減速懸念にも関わらず銅需要は落ちていない。それは恐らく銅最大の消費国である中国の需要が落ちていないためだと思われる。銅の動きを見る限りデカップリング現象は認められる。果たしてこれは継続的な動きなのかどうかが問題であるのだが・・・。

プラチナの急騰はやっぱり凄い

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最近のプラチナ価格の急騰は目を見張るものがある。プラチナの需要は世界的な排ガス規制の高まりに伴う自動車触媒への需要が近年急拡大している。今回の南アフリカ電力供給不足による生産障害は自動車メーカーにとっては死活問題である。原料がなければラインが止まってしまうからである。ここ最近の急騰劇の影には自動車メーカーの買い込みがあるのではないだろうか?プラチナの約80%は南アフリカで生産されていることもあり、戦々恐々とした状況は続く。この問題は当分解決するとは思えない。しかし、同じ貴金属でもプラチナと比較するとゴールドはまだ可愛いものである。

今年のヘッジ買戻しは・・・

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現在、金価格は900ドルの辺りでうろついているが、今年の金鉱山会社のヘッジ買戻しはかなりのものになるのではないだろうか?アングロ・ゴールド、バリック・ゴールド、ニュークレスト・マイニングなどはそれぞれ去年の段階でヘッジポジションの解消を発表しているが、本当に出来るのだろうか?ヘッジ残は2007年のQ3ではそれぞれ1166万oz、800万oz、166万ozでかなりの量である。まだ、2007年Q4のヘッジ残に関するデータはないが、今年の金鉱山会社のヘッジポジション解消はかなりの買い圧力となるだろう。IMF金売却のニュースもかすんでしまうな。相殺して余りあるんじゃないの。

先週の金価格

2月   London   NY(COMEX)
11日  918.00    926.70
12日  917.00    911.10
13日  899.00    910.20
14日  906.00    910.80
15日  912.50    906.10

平均  (905.50)

*上げたと思ったらまた下げてきて900ドルちょっとのところでうだうだしている感じか。この辺が今の適正価格と言うことかな。NY(COMEX)は4月限であるので少し高く出ています。

金価格と紫金鉱業

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8月のサブプライムショックを境に金価格は推進力を増して上昇していった。上のチャートがそうだが、650ドルぐらいから現在の900ドルレベルまでおよそ40%程度の上昇である。それに対して紫金のチャートは下になる。大雑把であるが6HKD前後から50%程度上澄みされた9HKD程度まで上昇し、おおよそ金価格の上昇幅の10%増しぐらいか。コストに優れる紫金の場合は金価格上昇分の3倍程度120%強の約15HKDでもつりあうと思う。そうなると去年の急騰は900ドル近くのレベルまでを織り込んでいたことになる。

忍び寄る不況の影

【アメリカ】
*輸入物価指数(1月)22:30
結果 1.7%
予想 0.5% 前回 -0.2%(0.0%から修正)(前月比)
結果 13.7%
予想 12.7% 前回 10.4%(10.9%から修正)(前年比)

*ニューヨーク連銀製造業景気指数(2月)22:30
結果 -11.7
予想 6.5 前回 9.0

*対米証券投資(12月)23:00
結果 565億ドル
予想 735億ドル 前回 909億ドル

*ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(2月)16日0:00
結果 69.6
予想 76.0 前回 78.4

輸入物価指数は高くインフレを警戒する必要がある。1年先のインフレ期待指数は3.7%と、前月の3.4%から上昇。ニューヨーク連銀製造業景気指数はなんと-11.7、ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値は69.6と1992年2月以来の低水準に落ち込んだ。1月の確定値78.4から低下するとともに、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値の76.0も下回った。実に恐ろしい結果である。金融市場の混乱とエネルギーならびに食品価格の上昇、さらに住宅市場の不振で、消費者は極めて悲惨な状況にあると言える。また、対米証券投資は減少傾向にありドル売り圧力の強さを示す。そんな中で金ETFは静かに動き出す。

*金ETF残高784.68トン+59.93トン(1/16現在)

米国債格下げの恐怖

ここ最近の松藤さんとこのブログ記事は恐ろしいことが書かれている。米国債の格下げについてである。投機マネーは安全非難場所として米国債に殺到している状態であるが、この判断が実は間違いであった、なんてことになったらパニックどころの騒ぎではない。サブプライム問題の震源地であり、大混乱の真っ只中にあり、今や米国金融界は瀕死の状態である。その国の債券がAAAの格付けというのは不自然極まりない。もしそうなったらマネーは何処へ逃げるのだろう?

減少する金需要(WGC)

2007年10~12月の世界金需要が発表されているようだ。急騰する金価格に対し10~12月期の金需要は843トンと、前年同期の1013.4 トンから17%減少した。世界最大の消費国インドの購入が64%減の83.9トンと大きく減少している。それに対し中国は昨年、金の購入で米国を上回り、世界2位となった。10~12月期の中国の小口投資家や宝石商の購入は84.8トンで20%増加している。中国人の金購入意欲は凄まじい。

金ETFなどの投資需要は急激な増加を示しており、欧米では通年248トンで235%増である。今後は投資需要が大幅に増加する可能性があり、これからの需要の焦点となる。対する供給サイドは10~12月で618トン7%減で相変わらず減少傾向。中銀売却は通年485トンで32%増であるが、これだけの売却がありながらここまで上昇してきたのはたいしたものである。ゴールドの買い圧力はかなり強いと思われる。今年に入ってからさらに一段階上昇しているが今後の動向は目が離せない。

神の手バフェット?

投資の神様バフェットがモノライン救済に向けて動き出した。NYダウは好感し、やや上昇したがもう一つ元気が無い。当事者にとっては受け入れがたいところもあると思われるが、拒否しそうな感じではある。やっぱり行くところまで行かないと対策は取れそうも無いかな。沈没だけはしないで欲しいものである。

今日はA株が取引再開だったようだが、軟調だったために後場で香港が失速してしまった。すべてが揃うのって難しいね。そういえば紫金のA株上場は3月に延期という記事が出ていたな。まだどうなるのかは分からないと思うけど、実現すると有利子負債が減少するから利益の改善につながる。

金の需要が減少しているが・・・

中国の宝飾需要が3分の1になったとか、1月のインド金輸入量が5トンに急減(前年同月実績の62トン)したというニュースが目に付く。私の周りで金を持っている人はほとんどいないが仕事がらみで少し存在する。なんでも最近売却したらしい。私のように金を追いかけていて金はこれからさらに上昇すると思っている人以外は金は高いと思っている。普通はそう考えるだろう。しかし、金を買おうと思っている人が購入を躊躇するとは思わない。もうじき下がるだろうと思っているから下がるのを待つのであって下がらないと思えば買い始めると思う。金持ちとはそういうものだと思うのだが違うのかな?

金価格と金鉱株の関係

金鉱株は金価格以上に値動きが激しく、また短期的にはかならずしも金価格の動きに連動しない点に注意が必要だと言われています。過去の金価格と金鉱株ファンドの値動きを調べてみると、2000年は金価格が6%値下がりしたのに対しファンドは9~15%下落、01年は金価格が1%の値上がりにとどまったのに対しファンドは30~60%と大きく上昇、02年も金の24%の上昇に対し、ファンドは47~99%の値上がりと金価格上昇率の2~3倍の上昇率となっている。03年も22%対24~28%とファンドの値上がりが金価格の値上がりを上回ったが、04年は金価格が5%値上がりしたにもかかわらずファンドは逆に10%~12%下落した。05年は金価格が年間17%値上がりしたのに対しファンドは46~55%の上昇と、再び金価格の値上がり率を大きく上回っている。

金鉱株が金価格と異なった値動きをするのは、金鉱株が金そのものではなく金を採掘する金鉱山会社の株式に投資しているからである。金鉱山会社が金を採掘するコストは金の価格いかんにかかわらずほぼ一定である。このため、金の価格がその会社の採掘コスト以上になると値上がり分はそっくり金鉱山会社の利益になる。これをギヤリング(梃作用)効果という。この収益構造を反映して株価は金価格の上昇以上に値上がりする傾向がある。もちろん、金価格がコスト以下に値下がりするときはギヤリングが逆に働き、株価の値下がりが増幅される。

さて、ここで現実に戻ってみよう。1年前と今日時点の金価格には約38%の開きがある。このまま1000ドルを越えていくという前程で考えると凄いことになるだろう。紫金鉱業の1オンスあたりのコストは200ドルぐらいで通常の金鉱山会社の2分の1から3分の2になる。丁度、今日の戸松さんとこのメルマガは紫金鉱業のレポートであった。私の大雑把な分析と違って数値を用いた細かい分析は流石だ。私は今の紫金の株価はすでに割安だと思っていたが、今日のレポートで確信した。間違いなく紫金は年内に20HKDを越えていくだろう。

止められないゴールド

IMFの金放出に思うことがある。G7はいったいなんだったのかよく分からないが、今後の状況次第でFRBは再び緊急利下げの可能性があるらしい。ECBも経済指標次第では利下げモードに入ると思う、というかもう始まるのではないか。IMF金放出は4月かららしいが今のうちから予防線を張った可能性がある。つまりECBの利下げのタイミングがその辺なのではないだろうか。FRBは当然このまま利下げを続けざるを得ない。ECBも追随することになるともはや金価格の上昇を止めることなど出来ないと思う。その最後の手段がIMFの金放出ではないだろうか?もちろん私の推測に過ぎないのだが、面白くなってきたな。

ゴールドを放出するIMF

先ほどmingonさんもコメントされていましたが、いよいよIMFが保有しているゴールドを放出することを決議した。IMFの金保有量は非常に大きい(3217.3トン)。これは国際的な金の価格操作の疑いが強いと思われるが、アメリカ自身が行うと叩かれるもとになるのでIMFが代行するということなのか?買い手は各国の中央銀行らしいがお互いの手の中で転がすということなのかな。もちろん金価格は頭を抑えられることになるが、基本的な上昇トレンドは不変であると考えている。

http://www.gata.org/node/5988

http://in.reuters.com/article/businessNews/idINIndia-31847320080209

http://www.gulf-news.com/business/Banking_and_Finance/10188534.html

先週の金価格

2月   London   NY(COMEX)
4日   893.75    909.40
5日   887.50    890.30
6日   903.00    905.00
7日   899.75    910.00
8日   916.25    922.30

平均  (899.75)

*NY(COMEX)は4月限になっています。調整と思われていたゴールドであるが、下値もそこそこに上昇を始めてしまった。また、景気減速懸念から下げていくと見られていた原油まで急騰してきた。今週も強そうな感じがする。