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今年を振り返って

今年一年を振り返って思うことは私のブログのタイトルの通り、正に激闘の一年であった。何度となく世界同時株安に苦しめられた。株価は大きく上下し、為替も大きく振れていった。来年もこの傾向は続くだろう。また、ひょっとすると大きな変革の年になるやもしれない。私たちは今、そういう時代に生きているのだと思う。チャンスをしっかりとモノにしていきたいものである。

この一年の間、かなり多くの方がこのブログに訪れ、またコメントをされていますが、そういった方々にこの一年間支えられてきたと実感している次第です。この場をかり感謝を述べたいと思います。本当に有難うございました。そして来年も皆さん方と共に戦っていきたいと考えている次第であります。それではみなさん、良いお年を!
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2007年度の成績

2007年度成績  14.37TTB

2628中国人寿保険 50000株 40.35HKD 51.30%
2899紫金鉱業   154500株 12.10HKD 47.54%
8035ワーサンガス  56000株  0.64HKD  0.91%
CP                         0.25%

2007年度損益率  82.25%
トータル損益率   568.38%

今年の目標である年間損益率100%は下回ってしまった。私のPFは10月29日に最高値を記録して以来下落に転じ、回復することはなかった。その時に記録した損益率124.44%がベストの数字である。H株指数の年間騰落率が54.80%であることを考えると今年の成績は悪いとは言えない。今年は一切売買を行わないという予定であったので特に問題があったとは思わない。予定通り最後までホールドを続けることが出来たので良しとしたい。

個別に見ると人寿が足を引っ張った。年間騰落率50.00%はH株指数を下回る。去年の稼ぎ頭が今年は冴えなかったと言える。一時は目標株価である50.00HKDを突破していながら、維持することが出来ずに下げに転じ、40.35HKDで今年を終えた。期待に応えたのは紫金であった目標株価の10.00HKDを突破し一時下げたものの12.10HKDで終えて期待通りの働きをした。

下呂温泉は大雪でした

いや~、参りました。下呂温泉はどか雪でタイヤチェーンを持っていて良かった。帰って来れないかと思いました。私の住んでいる豊橋市はめったに雪なんで降らないし、ましてや積もるなんてことはほとんどない。それでもたまにチェーンは使うので持っているんですが、今もっているのは前の前の車のチェーンでサイズが少し大きい。なんとかクルマにつけてホテルを出たのだが、交差点で勢いあまってトリプルアクセル。マジで焦った。事故にならなくて良かった。なんとか先ほど自宅に到着してのんびりしているところ。

ちょっと、下呂温泉まで

ちょっと、1泊2日で下呂温泉まで温泉に浸かりに行って来ます。私のところからは約180キロぐらいでそんなに遠くはないんです。あまりうろうろしないでのんびりしてくる予定。明日は今年最後の更新をしっかりやりますのでよろしく。

推薦図書のご紹介

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「実物経済」の復活 副島隆彦著 祥伝社 648円

サブプライム問題や刷り散らかされたペーパーマネーの垂れ流しなどから通貨に対する不安が現実的になってきている。これから実物経済の時代が来るであろう事をこの本は示唆している。今まで私が紹介してきた本と幾分解釈の異なる点もあるが、面白く読み進んでいけると思います。ロスチャイルド対ロックフェラーや石油とドルの所などは面白いと思う。ぜひ、読んで欲しい一冊である。

年末に再び円高ドル安とは・・・

■金融データ 12/28(金曜日)

【為替】(東京時間からNY時間終了までのレンジ)
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
始値 113.74 1.4627 166.33
高値 114.01 1.4728 166.48
安値 112.28 1.4592 165.01
終値 112.29 1.4724 165.36

【商品】
NY原油先物2月限(WTI)(終値)
1バレル=96.00(-0.62 -0.64%)
NY金先物2月限(COMEX)
1オンス=842.70(+10.90 +1.31%)

ここにきて急激に円高ドル安に振れるとは寒気がしてきた。11月の米新築住宅販売件数は64.7万件となり、1995年4月の62.1万件に次ぐ低い水準となった。これをきっかけにドル円やユーロドルなどにドル安が進行した。同じタイミングでゴールドが急騰しているのも不気味ではある。新年そうそう悪いことでもなければよいのだが・・・。

来年の金価格予想

Company      Gold     Company        Gold

ABN Amro     $750    Kitco Minerals     $740
Adrian Day's Asset      Kotak Commodity   $880
Management    $840    Logic Advisors     $825
homas Au      $800    Macquarie        $795
Barclays       $830    Merrill Lynch      $743
Barnard Jacobs   $826   MF Global        $900
Sanford C. Bernstein $725  Midas Management  $850
Chesler Analytics LLC $820 MKS Finance      $850
Citigroup         $750  Morgan Stanley    $800
Commerzbank      $850  Walter Otstott     $890
CPM Group       $813  Jim Pogoda       $725
Deutsche Bank     $820  Prospector Asset      
Economist Intelligence $822.50     Management $725
Stuart Flerlage     $950  RBC Capital Markets $780
GFMS           $790  Societe Generale    $725
Goldman Sachs     $800  Standard Chartered  $824
Yuichi Ikemizu      $780 James Turk       $1,100
JPMorgan         $814  UBS            $760
Nobito Kaneda      $800 UniCredit         $780
Matthew Zeman     $800

2008 Forecast:      $800

2007 Average:      $696

来年の金価格の予想をまとめてみた。控えめなブローカーが多いのが分かる。特に銀行はあまり金価格は上がって欲しくないだろう。サブプライム問題による信用収縮により通貨に対する不安感が金価格に反映されつつあるためあまり積極的な予想は出しにくい状況ではある。

ブリオンデスク・ドット・コムのロス・ノーマン氏は「2008年の2つのテーマは、サブプライム信用危機とインフレ問題だ」と指摘。金相場は「来年1000ドルを優に上回る水準」に上昇する可能性があると予想。

GSのジェームズ・ガットマン氏はリポートで「米ドルが再び上昇するのに伴い、金相場は下落する公算が大きい」と指摘。金先物(2008年12月限)を売り推奨している。また、 ゴールドマネー・ドット・コムの創業者ジェームズ・ターク氏は金相場は1500ドルに達すると言う。

ブラックロックのグラハム・バーチ氏は「1000ドルを上回るのは必至だ。 800ドルでは生産量の段階的な減少を覆すことはできない」との見方を示している。

GSの弱気な見方は気になるが、個人的にはブラックロックのグラハム・バーチ氏の意見を取りたいと思う。

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601080&sid=a9fYJig1lFMg

仕事納め

今年も無事に仕事納めの日を迎えた。本当に一年が過ぎるのは早い。今年の年末年始は休みが長めで明日から1月6日までの9日間である。温泉にでも浸かって一年の疲れを取りたいと思っている。

しかし、パキスタンのテロ事件は酷いものだ。世界が平和になることを心から望みたい。株式市場にもやや影響があったように思うが、今年は後半に来て予想が外れることが多かったな。

波乱の年末相場

昨夜の米債券市場は上昇した。この日発表された米経済統計が予想外に弱い内容となり、金融各社の評価損拡大懸念で株安となるなか、安全資産としての債券に買いが入った。ブット・パキスタン元首相の暗殺も債券買いを後押しした。

為替の動きがおかしい。株売り、債券買いは分かる。今までは有事のドルと言われていたが、逆にドルが下げ始めた。はっきり分かったのは原油やゴールドなどの商品は強いと言うことぐらいだ。今日の香港はどう反応するだろうか。

Gold price set to test $US1000 in 2008

2008年は金融市場の不安感が勝って金価格は第一四半期に850ドルの28年ぶりの高値に上がる。また、12月までに1100ドルに手を伸ばすことが出来ると市場ウォッチャーが言った。その他にも金価格1000ドルについてのコメントは多く見られる。アングロ・ゴールドCEO Mark Cutifani は金価格の動きの前に1000ドルをマークするのは時間の問題だと信じているとコメント。ニューモント・マイニングのPierre Lassonde は金価格は中期以内に1000ドルをブレイクするとオーストラリアのgold conference でコメントした。

私も来年末には金価格は1000ドルに到達すると信じているが、その背景の要因はさまざまである。金融市場の信用不安、世界的なインフレーション、ゴールド自体の需給バランス、更なるドル安、石油価格の高騰、米経済のリセッションなどが考えられる。意外と多いことに驚くが、株式、債券、不動産と比較して相対的に金投資は上記のリスクをヘッジする効果が高いと言える。

http://www.theaustralian.news.com.au/story/0,25197,22975585-36418,00.html

タンジブル・エコノミーの時代が来る

いよいよゴールドの動きが活発になりそうだ。NY(COMEX)金先物2月限は前営業日比13ドル(1.6%)高のオンス当たり829.50ドル。一時は同830.20ドルと、中心限月としては11月27日以来の高値を付けた。サブプライム問題による信用収縮によりペーパーマネーから実物資産(タンジブル)への動きは今後も増加するだろう。

*金ETF残高764.11トン+55.20トン(12/27現在)

推薦図書のご紹介

「エコノミック・ヒットマン」 ジョン・パーキンス著 東洋経済新報社

これはフィクションである。筆者は米国でエコノミック・ヒットマン(EHM)を職業としていた。EHMとは国際金融機関の融資を利用してアメリカの大企業や政府や大銀行が他の国々を思いのままに操れる状況を作り出すための交渉を行う人間たちのことを言う。それは発電プラントや高速道路、港湾施設、空港、工業団地などのインフラ設備を建設するための融資という形をとる。特に産油国に対して融資をアメリカから負わせるように仕向ける。成功例としてはサウジアラビアが挙げられる。膨大な原油による利益をアメリカに還流させることに成功しドルを支えている。イラクでは失敗してしまったために武力行使せざるをえなくなったと書いている。この本を読んでいると手段を選ばないアメリカに腹立たしさを感じずにはいられない。ここまでしないと今のアメリカ帝国ないしはドルを維持していくことは難しくなっていることを痛感した。是非読んで欲しい一冊である。

来年はヘッジファンドの破綻が増える

今年はサブプライムに始まりサブプライムに終わると言った感じであったが、来年もサブプライムに始まるのだろうか。今週のエコノミストのタイトルは「世界恐慌」である。凄いタイトルだね。特に読んでほしいのは第Ⅱ部のところで、サブプライム問題について書かれている。

最近盛んに大手銀行が巨額の評価損を計上している。サブプライムローンがデフォルトするとRMBC(住宅ローン担保証券)やCDO(債務担保証券)がさらに減価していく。現在は流動性がほとんどなく損切りも出来ずに評価損が増え続けていく状態である。我々個人投資家の保持している株式がこういった状態であったら凍りつくだろう。

このCDO最大の保有者はヘッジファンドである。金額自体が銀行の倍近いのだ。これからヘッジファンドの破綻がかなり出てくるだろう。この問題は来年のどこかで必ず爆発すると思う。その時にどうするのかということを予め考えておかなければならない。来年も大変な1年になるだろう。

投資家たちへメリークリスマス!

今日の香港は予想通り堅調であったが、やっぱり出来高が少ない。悪いニュースがなければこのままじわじわ買われて今年を締めくくれると思うが、すでに中国株は割高だというニュースが出てきた。まだ、買わせたくないようである。それでも個人的な予想としてはこのままやや買われた状態で今年を終えると思う。H株指数で17200~17700ポイントの間ぐらいとしておこう。今夜はすっかりクリスマス一色である。投資家たちよ、メリークリスマス!

Calif. Pension Fund Shifts Away From Stocks, Bonds

12月18日に「カルパースの投資配分」という記事があったと思いますが、英文の原文を見たい人はこちらを参考にして下さい。ほとんど内容は同じだと思いますが。

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/12/22/AR2007122200088.html

AngloGold to substantially reduce hedge by end-2008

昨日mingonさんからコメントがあったのでアングロ・ゴールドのヘッジ外しの記事を引用してみました。アングロ・ゴールドは南アフリカの世界第3位の金鉱会社で2008年の終わりまでにヘッジを大幅に減らすという。アングロ・ゴールドのMark Cutifani, CEOがコメントしている。アングロ・ゴールドのヘッジポジションは第3四半期の終わりで1058万ozであった。かなりの量であるが、これを2008年の終わりまでに整理することになる。

詳しくはこちらで↓
http://www.miningmx.com/gold_silver/746560.htm

今年もあと一週間ちょっと

HSCE_20071223174930.png


なんとか反転してくれるかな。今年もあと一週間ちょっととなった。一年間を締めくくる最後の週である。H株指数の年来騰落率は54.70%である。私のPFの今年の損益率は70%足らずのところまで落ちてきている。最後のスパートでどこまで取り返せるだろうか。気持ちよく来年に繋げていきたいものである。

先週の金価格

12月   London   NY(COMEX)
17日   790.75    799.30
18日   804.25    807.40
19日   799.75    805.40
20日   795.25    803.20
21日   810.50    815.40

平均   (798.66)

800ドルレベルで安定し始めたかな。金曜日にジャンプしたが、市場が落ち着きを見せれば跳ね上げる力があることを見せつけた。来年は期待できるのではないだろうか。

A株に登場する紫金鉱業

ついに紫金鉱業が上海A株の申請を行ったようである。時期を窺っていたのだろうか。今回のA株上場による資金調達によりタジキスタン金鉱の獲得を含む8つのプロジェクトに使われるようだ。

2007年決算見通しはやや期待はずれといったところで約36%増収、48%増益でかなり控えめに出していると思う。2007年6月中間決算が69%増収、82%増益であったことを考えるとやや不自然さはある。2007年金価格の上昇幅は前期よりも後期のほうが大きい。また今期から亜鉛の売り上げが加算されているわりにパッとしないと言える。

サプライズの期待をしたくなるが、中でなにが起こっているのかもう一つ分からない。買収が多くて利益を押し下げている可能性もある。この会社のつかみ難いところは軌道に乗った子会社を増資して突然連結決算に入れてくる。いったい子会社がいくつあるのかよく分からない。それだけに成長率は異常とも思えるレベルだと思う。

反撃開始のベルが鳴る

■金融データ 12/21(金曜日)

【為替】(東京時間からNY時間終了までのレンジ)
ドル/円   ユーロ/ドル   ユーロ/円
始値 113.15   1.4330   162.05
高値 114.21   1.4410   164.09
安値 112.96   1.4318   161.99
終値 114.03   1.4380   163.99

【NY株式・債券】
NY株式21日(終値)
ダウ平均   13450.65(+205.01 +1.52%)
S&P500    1484.46(+24.34 +1.64%)
ナスダック   2691.99(+51.13 +1.90%)
CME日経平均先物 15630(大証終比:+310 +2.02%)

米国債利回り(NY時間16:26)
2年債   3.191(+0.100)
10年債  4.168(+0.117)
30年債  4.579(+0.100)

【商品】
NY原油先物2月限(WTI)(終値)
1バレル=93.31(+2.25 +2.47%)
NY金先物2月限(COMEX)
1オンス=815.40(+12.20 +1.51%)

底打ち宣言しても良さそうな感じになってきた。メリルリンチの資本増強のニュースなどが好感されNYダウは急上昇して引けた。ドル円も114円を突破した。債券は売られて利回りが上昇している。原油、ゴールドも大幅に買われて終了した。全面高の展開となった。概ね悪材料出尽くしとポジション整理終了による買いなおしと見る。このまま反転すると判断したい。あと1週間早ければ完全に戻ったかもしれないな。

来年のNY株は強気らしい

米バロンズ誌が恒例の著名ストラティジスト12人を対象にした2008年の相場展望によると弱気派がいなかったようで新年は株高で一致したらしい。12人のS&P500の予想レンジは1525~1750ポイントであった。有望セクターはハイテク、エネルギーなどである。

このニュースをどう取るか?恐らくこのまま進む規制緩和(連続的な利下げ)により株式市場は魅力的なものになるだろうということか。いままでの統計では利下げが3回連続した時は反転しているらしいが、すでに3回は終了している。

今日のS&P500の終値は1460.12ポイントである。今のNY株はチャンスだということらしいが、バカみたいに上がるとは思えない。まあ、ネガティブなニュースではないのだが・・・。

影響力の高まるSWF

サブプライム問題の救い手として次々と名乗り出てくるのはSWFばかりである。これから世界を動かしていくのは国家マネーになっていくのだろうか。ちょっと上げてみよう。

銀行名                 政府系ファンド名
UBS                  GIC(シンガポール)
スタンダード・チャータード      テマセク(シンガポール)
シティ・グループ           アブダビ投資庁
モルガン・スタンレー         中国投資
マルフィン銀行            ドバイ系ファンド
ブラックストーン            中国投資
バークレイズ             中国国家開発銀行、テマセク
ロンドン証券取引所         ドバイ系グループ
ドイツ銀行               ドバイ国際金融センター

こんなにあったのと言いたい。オイルマネーとチャイナマネーが多い。シンガポールのGICやテマセクは有名だから説明の必要はないと思う。これからは彼らの動きを注視していく必要がありそうだ。

日本の銀行は世界から浮いてしまうぞ

日本の3大メガバンクはサブプライム基金設立に対して出資を断るようだが、確かにあまりメリットは無いように思う。しかし、世界からは浮いた存在になってしまうぞ。世界の金融はやっぱりアメリカに握られているわけで恩を売っておく必要があると思う。アブダビ投資庁のシティ出資とか中国投資のモルガン・スタンレー出資などは非常にうまいやり方だ。サブプライム基金の出資はあまりメリットがないのだから先にこちらから動かないとだめなんだが、日本は本当にだめだね。

あと、金価格は相変わらずの動きであるが、金ETFは順調に軌道に乗ってきた。iSharesも少し動き出しているな。

*金ETF残高753.67トン+55.20トン(12/20現在)

そろそろポジション整理も終わるんじゃないの

そろそろファンドのポジション整理も終わるんじゃないのかと思うんだが。今年ももう残りわずかだ。せめて反転して終わって欲しいものである。もう時間がなくなってしまうぞ。ちょっと怖いなと思うのはメリルリンチの追加評価損の公表かな。そんなの来年にしろよと言いたい。

あと目に付いたのはECBの資金供給の金額、3500億ユーロだって?凄いね。少しもらいたいぐらいですね。余程、年末にかけての流動性に難があるということです。ヨーローパもアメリカ同様、問題解決には程遠いということです。

ゴールドはやがて現実を映し始めるだろう

今、現在ロンドン時間で金価格が再び急上昇している。投機筋の短期売買が続いているのかもしれないが、やがて金価格は現実を映し始めるだろう。弱いドル、インフレの高まり、そして信用収縮による通貨不安など金価格はすべてを映し出していくだろう。金価格そのものもそうであるが、それを分かりやすく反映しているのは金ETFの残高推移だと思う。今の金価格は下値が780ドル前後、レジスタンスラインが840ドル前後でその間を行ったり来たりしている。年内はその間からは抜けそうもないが、850ドル突破は来年の楽しみとしたい。

*金ETF残高753.18トン54.13トン(12/18現在)

カルパースの投資配分

カルパースは17日、2600億ドルの運用資産の11%(290億ドル=約3兆2700億円)を、プライベートエクイティ(未公開株)など株・債券以外の資産に振り向ける案を承認した。

カルパースは、債券への配分を19%と26%から減らすとともに、株式への配分も56%(従来は60%)に引き下げる。こうした配分引き下げによって生じる11%の資産を、プライベートエクイティや不動産、インフレ連動の新しい資産クラスに投資する。

カルパースはまた、株式投資の中で米株投資を28.4%と40%から引き下げることを決めた。これにより、196億ドルが外国株に投資されることになる。地域面での分散投資を進め、中国など高成長国への投資で利益を上げることを狙う。

新しいインフレ連動資産クラスには5%、約130億ドルを割り当て、インフラストラクチャー(社会資本)や商品に投資する。

カルパースの投資配分の変更がわりとはっきりニュースに流れている。米株の配分が減るのは私の見方と同じである。その分外国株投資に向くわけだから中国のウエイトは高まると思う。また、商品分野も投資されることが分かる。

踏み上げ太郎さんはカルパースをデクノ坊みたいに言うけれど私は「腐っても鯛」だと思っている。指標としては参考になるし回りの年金基金に対する影響力は侮れない。やがてフォローの風が吹いてくるだろう。

この辺で収まれば上出来

今日の香港は持ち直したと見てよいのかな。この辺で収まってくれれば先月とほぼ同じレベルで上出来といえる。町はクリスマス一色だというのに株式市場は重苦しくていけない、これでは寂しいではないか。ここらでパッーといきたいものだね。米ドル、米国債に集結している資金はいずれ必ず飛び出してくる。その時こそが本当の勝負なのだ。8月下落時のH株指数が10000ポイントちょっとだったかな。それが11月初めには20000ポイントちょっとまで上昇した。今日の安値は15000ポイントを少し下回っているが、間違いなく下値は切りあがってきている。次の上昇相場では最高値をたたき出すと思う。私は楽観的に見ている。

力なく崩れ落ちるとはこのことか

香港市場は予想通り下落したが、力なく崩れ落ちていってしまった。とうとう先月の底値を割り込んでしまった。もう底値に近いとコメントしておきながらガンガン下がっていくじゃないの。それでもまだ9月の水準であるから普通に考えれば十分な利益はあるのだが。最近は当たらない予想に悩み始めてきた。お先真っ暗な感じがしてるかもしれないけど状況は一瞬で変わるから気が抜けない。この間もイケイケ相場だったのにいきなり転落していったように。

State Street Aims To List Japan's First True Gold ETF In '08

まだ計画段階かもしれないが、日本に本物の金ETFを登場させる予定のようである。それは早ければ2008年の第一四半期でアメリカで取引されている"StreetTRACKS Gold Share," と同じものになるかもしれない。これはとても魅力的である。

今年、大阪証券取引所に登場した金ETFは金の裏づけのあるものではなくて金価格に連動した金リンク債となっている。欧米の金ETFは金の裏づけのあるもので実物の金と交換することのできるものである。日本で本物の金ETFが登場する意味は大きい。また、金ETF残高予想としては2008年度は1000トンを越えると考えられている。

http://money.cnn.com/news/newsfeeds/articles/djf500/200712132053
DOWJONESDJONLINE001193_FORTUNE5.htm

住宅の次に来るものは

米住宅市場がバブル化したのはITバブル崩壊後である。その当時FRB議長であったグリーンスパンが景気後退を防ぐために規制緩和を行い金利をどんどん下げていった。アメリカ人は安くなった金利で金を借り、住宅を買い、それがやがて投資の目玉となっていく。その後、バブルが形成されていくことになった。住宅価格の上昇によって得たあぶく銭によって経済を回して景気減速を回避した形になる。アメリカの未曾有の好景気は住宅市場の活況を抜きには語れない。

そして住宅バブルは崩壊し、アメリカの経済を回していたエンジンの一つが潰れたわけであるが、それに変わるものを作り出さなければならない。今はサブプライム問題の余波ですべての市場が下落しドルに回帰している。膨大な資金量を吸収できる市場はそれほどない。また、一つではない可能性もある。ロンドンや日本も考えられるが、成長性からいくとBRICSかもしれない。ただ、そういった動きはドル売りとなるため長期的にはドル安基調にならざるをえない。

そうなると必然的に商品投資は必須となる。結果的にドル建てで取引される原油やゴールドなどは強含んでいくことになる。ただ、原油高騰は経済にダメージを与えるため、いずれ大きな問題となるだろう。その点は通貨の強くなっていく国は通貨高により原油高が緩和されるため投資対象国としては選びやすい。一番の懸念は結果的なドル安に対する対策か?対策としてはオイルマネーの還流が考えられるが、どこまでできるのだろうか。いろいろ問題はある。