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商品相場は終焉を迎えたのか?

証券業務で欧州最大手のドイツ銀行は、最近1カ月間の商品価格下落が5年間に及ぶ上昇相場の終えんを示唆するものではないとの見方を示した。

マイケル・ルイス、ピーター・リチャードソン両氏ら同行のアナリストらは12日付のリポートで、商品価格は「継続している強気相場での頻繁な修正」に入っただけで、今後も高水準を維持する可能性があると指摘した。

19種類の商品で構成するロイター・ジェフリーズCRB指数は昨年11月末以来、9.6%安。オランダの銀行ABNアムロは9日付リポートで、最近の金属価格下落が上昇相場の「確実な終えん」だと分析していた。

ドイツ銀のアナリストによれば、「高水準となった価格のため、生産業者の利幅拡大の期間が続く基調」の需給状況となっており、世界の経済成長が「潜在成長率を上回る」と予想し、投資家は品不足となっているニッケルや亜鉛などの金属を好むはずだと述べた。オーストラリアのゴールドマン・サックス・JBウエアも先週、最近の金属相場の下落は「一時的な調整」だとの見方を示していた。

ドイツ銀は、ニッケルの相場見通しを07年は62%引き上げ1ポンド=14.28 ドルに、08年は110%引き上げ14.06ドルとした。ロンドンのニッケル現物相場は昨年、平均10.96ドルだった。ドイツ銀はまた06年の亜鉛相場見通しも 6.7%上方修正し1ポンド=1.67ドルとした。

ABNアムロのニック・ムーア氏らアナリストによれば、銅や亜鉛など工業用金属の5年間にわたる活況は、供給の伸びの拡大により07年に終えんを迎える見込み。

ABNのリポートは「01年後半に始まった商品相場の活況の確実な終えんを、われわれは目の当たりにしている。市場の供給過剰は拡大しているため、商品相場の下落に備える必要がある」としている。供給過剰は数年間継続する公算があるとの予想も示されている。

*予想が割れているようだが、今年は銅は下落、亜鉛は上昇といった具合に分かれるのではないだろうか。それは金属により需給が分かれそうだからだ。
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