2009-11

金価格連騰には驚くが・・・

金価格は8営業日連続の連騰だって?全然実感が無かった。確かにここまで押し目もなくきているが24時間で見ているとかなり上がり下がりがあり連騰という実感がまるで無い。インドの中央銀行の金購入から始まったラリーだがロシアも負けじと10月には金保有が2.6%増加したとの報告が入った。ロシアは地味だが継続的に金を買ってきている。金準備とはそう関単には増やせないのである。しかし、話題になるのは金先物ばかりで金鉱株はおろか金ETFも地味な増加が続いている。大半のマネーは金先物の戦いに明け暮れている。昨夜の金鉱株指数はマイナスで引けており日中の紫金と同様の動きとなった。さて、どうなるのか?

出来高未だ膨らまず・・・



これは紫金のチャートだが下に出来高の推移が載っている。紫金の出来高が膨らんだのは8月の終わりのあたりと9月の始めごろだけである。その後、上げ下げしながらもやっとここまで来たという感じだ。非常に地味な上昇と言うか、香港銘柄の中でも目立たずにやって来た感じ。それに引き換えNY金先物のネット買い越し残はドンドン膨張し700トンを遥かに超えて800トンに近づこうとしている。過去に例のない規模である。ということで金鉱株と金先物の間には異常なまでのギャップが存在する。この状態で何処まで行くのか?

本当にテイクオフするのか?



正直、私自身もいきなり1160ドルを超えてくるとは思っていなかったところはある。先週末、今週に1225ドルにタッチすると言っていた予測があったのを思い出した。いくらなんでも早すぎかなと思っていたが、そうでもないことになるのか?いずれにせよテイクオフしてくれるのなら良い事ではある。

テクニカルを突き破れ!



今現在、金価格は1157.10ドルであるが、調整するという予想に反して上昇を始めた。私はテクニカル指標主体の投資家ではないので感じたままに必ずしも押してこないと思っていた。それはすでに相場の明らかな転換が起こっており今までのデータが役に立たなくなりつつあると踏んだからである。ここを一気に突き破れば未知の世界が拡がってくる。

気になる来年だが・・・

バークレイズ・キャピタルが2010年の第2四半期の金平均価格の予想を出している。どうも1140ドルらしいが微妙な感じがする。堅い予想と言えば堅い。ちょうど現在のレベルで維持されると言う事である。2009年のここまでの金価格の状況は高値が1150ドル、安値が810ドル、アベレージが953ドルである。平均1140ドルと言うと高値はどれぐらいだろう。恐らく1300ドルに届くぐらいだろう。安値が問題だが、1000ドル以下はないと判断して1040ドル程度と予想しよう。個人的にはバークレイズ・キャピタルは紫金の大株主であるので注目せざるを得ないが、ちなみにバークレイズ・キャピタルのLBMAでの2009年金価格予想は高値1000ドル、安値720ドル、アベレージ840ドルでまったくもってあてにならない。また、逆に実際の金価格は予想をオーバードライブしていくとも言えるのだ。

先週の金価格

11月  London   NY(COMEX)
16日  1130.00   1139.80
17日  1134.75   1140.60
18日  1149.00   1143.40
19日  1135.50   1144.60
20日  1140.00   1150.90

*なんだかんだ言いながら最高値を刻み続けている事には驚く。そろそろ調整が入ってもおかしくないし、押してくるのを待っている人も多いと思う。しかし、個人的には必ずしも押してくるとは思っていない。金ETFは地味に買われている。

*金ETF残高1316.03トン+80.72トン(11/22現在)exchange-traded gold securities+iShares COMEX Gold Trust

ベトナムの事例は参考になるか?

ベトナムの事例は米国に当てはまるだろうか?去年、ベトナムはレパトリエーションによるドン安に苦しんでいた。富裕層はゴールドに殺到し、国内金価格は急騰した。そこで政府は金輸入を禁止し沈静化に動いた。金価格は国内の通貨の弱さを映し出す合わせ鏡のようなものである。結果、ドン建て金価格急騰は政府を慌てさせた。どの国でもそうだが国内金価格の急騰は恐ろしい現象なのである。世界的には金取引は拡大しつつある。金ETFも世界中に普及してきた。ここ最近中国でも金取引が活発化しているし、個人にも解放されだしている。世界的に金取引を中止するのは難しい。ただし、米国に限定したとしたらどうだろうか。ドル建て金価格急騰が起こったとする。COMEXを停止することにより金価格高騰を制御しようと思っても逆効果になるような気がする。それは米連銀による金空売りにより金価格を制御してドル基軸通貨システムを維持してきたからである。COMEXの停止はドル崩壊を意味する。米国の場合は非常に難しい。それはドルが基軸通貨であることにも起因する。

デフレか?インフレか?

日本は再びデフレに沈もうとしているが、米国でもデフレ、インフレ論議が出ている。これだけ資金供給していながら現在はデフレ基調である。当然、資金の流動性がこれだけ枯渇していれば理解は出来る。しかし、米国の大手銀行群たちの金庫には資金があふれかえっている。余ったマネーは取り合えず米国債に向かっているように思える。結局、デフレ、インフレのさじ加減は彼らの意のままとなってしまったのではないか。このまま放置すれば景気後退とともに猛烈なデフレとなろう。この状態から彼らは徐々に資金を商品に注ぎ込みコントロールしているように見える。今は世論に問題にされない程度の価格上昇率だが絶妙と言える。デフレの中で一次産品だけをコントロールしてそこで利ざやを得ようというのか。だが膨大な資金供給の副作用は金価格に現れだした。まだ金価格は制御が掛かっていると思うが、ズルズルと1100ドルを超えて押さえが利かなくなっている。米国債に資金を止める事が出来なくなった時は商品価格の急騰は起こりうる。いつかその時が来るのだろう。

強気予想が目白押しだが・・・

金価格も1100ドルを超えてからというもの強気予想が目白押しである。来年は2000ドルという予想には私も賛成したい。一時のプラチナのように1年で2倍程度になりうる可能性があると見る。しかし、現状で5000ドルや11000ドルという予想は逆に恐ろしさを感じるばかりだ。需要は宝飾品から投資へと主体が様変わりしつつある。今後もこの傾向は強まっていくだろう。これはつまりモノからマネーへの転換ということである。現代は不確かな時代、混沌の時代へと移り変わっていく。

ジョン・ポールソンのヘッジファンド

あちこちで取り上げられているようだが、ジョン・ポールソン&カンパニーのヘッジファンドが金関連の商品に特化したヘッジファンドを来年1月に設立するらしい。特徴は金鉱株や金関連デリバティブなども駆使すると言う。極端なポジションのヘッジファンドだと思うが、ここは業界3位の大手ヘッジファンドだけにインパクトが大きい。疑問はこんなニュースを流すメリットなど何もないはずで先買いされたら嬉しくもなんともない。何か意図でもあるのかと勘ぐってしまう。しかし、金鉱株はまだ出遅れ気味だから買っていただけるのは大いにありがたい。市場を刺激して欲しいものである。

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プロフィール

ゴジラ

Author:ゴジラ
1964年生まれ 
愛知県在住
投資暦は10年ぐらいか?
ナスダックでITバブル崩壊を経験
その後、香港市場へ移籍
現在は金鉱株専門投資家

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